樹のはなし

屋久島に行ったからかどうか最近樹木に関する情報をよく目にする。先日は四国の女性ガーデンデザイナー菅原さんの特集をしていたし、樹医の塚本こなみさんのドキュメンタリーなど。お二人とも初めはOLだったり主婦だったりで趣味が高じて職業にされたそうだ。でもその根底にあるのは樹によって心が癒されたり、元気になったりというセラピーなのではないだろうか?私も以前の会社で上司と折りが合わずに毎日会社を辞めようかどうか迷って心身共に病んでいた時期があった。毎日毎日地獄の日々…。そんな時相談していた方から「そんな事で会社辞めるの馬鹿らしいよ!会社に来る楽しみを見つけたら?花壇が淋しいからお花を植えたら?」という提案で初めは渋々取り掛かっていた。荒れに荒れた小さい花壇。土は悪く一目見た時から何も育つ予感がしない。まずは土作りからとホームセンターで肥料と土を買い、毎日スコップと鍬で土を作り周りをブロックで囲んだ。春はチューリップ、さくら草、夏はヒマワリに朝顔、秋はコスモス、冬は龍のひげや春のために球根を仕込む。朝も少し早く会社に行き水遣りし、お昼休みはまた新しい土を混ぜたり雑草を抜いたりとやる事が沢山ある。毎日草花に触れていると心が柔らかくなるというか些細な事に拘るのが馬鹿馬鹿しくなってくる。暖かい土の中に手を入れていると懐かしいような切ないような気持ちが湧いてくる。少しずつ気持ちが解れてくる。いつの間にか私と上司はわだかまりがなくなり普通に会話も出来るようになっていた。草花たちのヒーリングにより私は助けられた。そのうち花よりは樹に惹かれる自分に気づきもっと色々知りたい!何か役に立ちたい!という気持ちからグリーンセイバーの資格を取得した。
http://www.shu.or.jp/
樹木はすごいパワーを持っている。我々の二酸化炭素を浄化し酸素を供給してくれる。地球の温度を下げ、その実りは我々を満たし、生活のあらゆる所で無くてはならない存在。現在地球の温暖化が加速し中国でもアフリカ並みの干ばつに苦しんでいると聞く。中国では森林の伐採が急激化し政府が規制をかけ、その煽りを受け日本に輸入される木材が高騰している。
逆に日本では森が林が手をかけられずに廃れていくという矛盾。林野庁が杉やヒノキなどの植林をしたまま間伐など手をかけないため樹が過密になり生育できない危ない状況におかれている。樹は泣いているのだ。折角植えられても上手く育たずこの世の役に立てず邪魔ものとして一生を終える…。今各地の大学でそういう現状を打破しようと学生さんたちが奮起しているそうだ。学食の割り箸1本につき1円の助成金間伐材の有効利用など。まだまだ気概のある人達が沢山いるんだなぁと心強い。私も一丁グリーンセイバーマスター目指して頑張るかな!!