情けは人のためならず

小さいコラムに私が大好きな作家故向田邦子さんの妹さん和子さんのお話が載っていた。それはお金を生かすも殺すもあなた次第というお話であった。かなり昔に和子さんが競馬の万馬券を当てた時『これで上等なセーターを買おう』と言ったら母親に『セーター持ってないの?お金を生かすも殺すもあなた次第よ』と言われ、そのお金を当時経営していた『ままや』という小料理店の従業員全員に均等に分けて差し上げたところ従業員はすごく喜んで、その喜ぶ姿を見て彼女はえも言われぬ幸福感に包まれた。セーターを買うよりみんなからの『ありがとう』という言葉の方が何倍も値打ちがあった。と…。そのコラムを読んでいたその日にたまたま点けたテレビで今回政府から支給される定額給付金拉致被害者救済の広告をニューヨークタイムズに載せるので寄付しませんか?というのが耳に飛び込んできた。広告は1面に載せると700万円かかるという。今回は2回目となるこの試みで、タイミング的にもオバマ政権に変わってすぐのこの時期は非常にタイムリーだと思う。まぁアメリカもアフガニスタンイラク、イランなどで手一杯で東アジアを相手にしている余裕は無いのが現実だろうが、この人道的に決して許されるべきでない問題を風化させることなく世界に日本から発信し、もっと興味を持ってもらい一日も早い被害者の解放を実現させないといけないと思う。これは国家による犯罪なのだから。
この度、天から降って沸いたようなこの給付金を私も寄付させていただく。どうせ後から考えて何に使ったか分からなくなってしまうお金なら、せめて少しでも世の中のためになるように使いたい。そうお金は生かすも殺すも私次第なのだから。
一日も早く拉致された被害者の方たちが日本に戻って家族と仲良く暮らせるよう…祈ります。


興味が沸いてご賛同できるかたは少しからでも是非よろしくお願いします。
http://jinken.asia/